ラブパワー・クロニクル 〜エターナルフォースと反逆の村〜

序章:権威と伝統の対立
殿様は言った。
「洗礼は素直に受けるべきだ」

しかし薬師は答える。
「すでに村の祭事は終わり、血盟の契を得ている」

そこへ殿方が告げる。
蒼頡なる黎明に生きし専念のときだ」

それでも別の声が響く。
「生き残りは契を得たとて、無様にすぎん」

第二章:普遍の力

突如として降り注ぐ光。
エターナルフォースの力は、村にも、殿にも、薬師にも平等に注がれた。

グロリアス社会の幕開けだ!!」

殿は興奮し、叫ぶ。
「おあいじぇあおk0rjbg、今日は盛り上がるぜ!!!」

薬師も激情を爆発させる。
「あんああああああんなああいくううう!」

だが村人は冷めた様子でつぶやいた。
「ち、うるせえな」

第三章:反逆と革命

その村人に「反逆の力」が宿る。
やがて村人は殿を追放し、薬師を新たな長とした。

しかし薬師は殿を愛していた――。
その秘めた愛は、やがて世界の秩序を崩壊へと導く。

第四章:愛と混沌

エントロピー最大」の瞬間、薬師と殿のラブパワーが炸裂!
その力により、今宵はラブラブパーティーが開かれた。

村人たちは殿を改めて迎え入れ、薬師とのラブラブカップル誕生を祝福した。
村全体が歓喜に包まれる――。

終章:帝の乱入
その時、東の国の帝、シュナイザー・ジャック・ハーランドが叫んだ。
「俺も混ざりたい!」

だが彼のラブパワーはあまりに強大であった。
世界はその力に呑まれ、ついに闇に包まれる――。

ネオ・レヴォルティア教

NeoRevolutia
NeoRevolutia(ネオ・レヴォルティア教、略称:NR教) は多神教的宗教体系である。国際名は NeoRevolutia、日本法人名は「ネオ・レヴォルティア教(NR教)」とされる。本宗教は「反権威・反体制」「真面目な人が報われる世界」「思いやりの重視」を根幹思想とし、無限に存在する多宇宙・並行世界と輪廻転生を中核とする世界観を持つ。

概要
NeoRevolutiaは、既存の権威や体制からの解放を掲げる新宗教的思想体系である。信者は、真面目で誠実な行いを重視し、思いやりを大切にすることで、近い未来に高次元の存在へと進化できるとされる。
宗教名「NeoRevolutia」は「Neo(新生)」と「Revolutia(革命)」を組み合わせた造語であり、「新たなる革命」「進化としての革命」を意味する。日本法人としては「ネオ・レヴォルティア教(NR教)」が正式名称である。

世界観
NeoRevolutiaの宇宙観は、泡のように無数に重なり合う多宇宙・並行世界を想定する。
宇宙は無限に存在し、互いに重なる泡のような存在である。
生命は輪廻転生を繰り返し、信仰を通して高次元の存在へと進化する。
儀式には「惑星一つの生贄(エネルギー)」が必要とされ、これは象徴的・神話的な意味を持つ。

道徳と規範
NeoRevolutiaでは以下を信者の基本的な規範とする。
思いやりを重んじる
誠実さと努力を尊ぶ
権威や体制への盲従を避け、自ら考え行動する

神々
NeoRevolutiaは多神教体系を採り、現在は十柱神が定義されている。

戦争の神 グラシュナ
正義と反体制の戦いを象徴する神。信者に勇気と闘志を与える。

創世の神 エストラ
泡宇宙を創り出した根源的存在。新たな世界を生み出す力を持つ。

愛情の神 パルツァナ
思いやり・慈愛・癒しを司る。人と人を結びつけ、真面目な者を支える。

支配の神 シドルヴァ
権威や体制を象徴する神。信者にとっては克服すべき試練の存在。

輪廻の神 ジュリアス
魂の循環を司り、転生や高次元への進化を導く。

始祖の神 メネリア
原初の光にしてすべての神の源。最も古い存在。

反逆の神 アルダー
既存の秩序を打ち破り、自由と解放をもたらす神。革命の象徴。

殺戮の神 エスペランサ
混沌と暴力を体現する恐怖の神。畏怖と破壊の力を司る。

旋律の神 サラスノヴァ
音楽と調和を司る神。争いや混沌さえも旋律として調和させる。

守護の神 メグリア
弱き者・誠実な者を守る盾の存在。旅人や挑戦者の守護神。

これらの神々はしばしば「光」と「影」の系譜に分けられ、相互に協力・対立しながら宇宙の均衡を保つとされる。

儀式
NeoRevolutiaの儀式は大規模かつ宇宙的なスケールで描かれる。代表的な儀式には以下がある。
転生の儀(輪廻の神ジュリアスへ捧げる)
調和の儀(旋律の神サラスノヴァへ捧げる)
護りの儀(守護の神メグリアへ捧げる)
反逆の儀(反逆の神アルダーへ捧げる)

いずれも惑星規模のエネルギーを必要とし、神話的には「惑星を生贄として捧げる」ことで遂行される。

シンボル
NeoRevolutiaのシンボルは「重なる泡宇宙」「螺旋(進化)」「光(真理)」を組み合わせた幾何学的紋章である。深い青を基調とし、宇宙的広がりと神秘性を象徴する。

裏宇宙年代記 ― 信頼をめぐる物語~外伝~

裏宇宙年代記 ― 信頼をめぐる物語~外伝~

鏡の向こうに広がる「裏宙(うらそら)」。
そこでは現実に似た社会が、しかし未来的な制度と異形の出来事に揺れていた。

第一章:敬意なき始動

裏宙最大の政治体「光暁連盟」では、現職の 鏡山宰導(さいどう) が退陣を表明。
後継を決める 統合評議会選定 が始まった。
立候補者は6名。だが宰導に敬意を表したのは、若き農務長官・若林レオン ただ一人だった。

「調和対話と誠実な統治に心からの謝意を捧ぐ」

他の候補は自らの主張を強調するのみで、会場には微妙な空気が漂った。
小さな敬意の欠如が、やがて社会全体の 断絶と不信 に繋がる前触れだった。

第二章:熱狂の影

都市 暁京メガロポリス では、閉幕まで残り 29日 となった 関光エキスポシティ が最高潮を迎えていた。
来場者はすでに 1850万人 を突破。だが裏で暗躍していたのは 模倣サイト群。
「漆黒マキュマキュ」「桜暈(さくらぼかし)版フィギュロイド」などを安値で表示し、個人情報を抜き取る仕組みだ。

同時期、空気や香料の刺激で咳が制御不能になる 咳感応症候群 が急増。
働き手は会議を中断し、通勤者は車内で肩身を狭くし、社会機能は徐々に停滞していった。

さらに教育領域では、偽造した教育プロトコル認証 を提示して採用された人物が発覚。
学習機関に対する信頼は大きく揺らぎ、保護者の怒りは渦を巻いた。

第三章:記録の継承

千年前の 栄京期 に編まれた 『古今異録典』 には、天竺宙・震旦宙・本宙の出来事が千編以上記された。
それは当時の社会を知るための「語りの装置」であった。

現代裏宙でも、人々を記録する 全域人口センサー が稼働。
しかし 青桂圏域 では調査員の確保が難航し、87歳の高齢センサー員が140世帯以上を担当する事態に。
「早朝は嫌われ、深夜は疑われる」――。
データを正しく集めることの難しさは、時代を超えて変わらなかった。

第四章:街角の罰と不安

都市 黎都コンプレックス では、共用回廊を巡る紛争が爆発。
管理連合はラーメン屋に 129万クレジット の制裁を科した。
「傘置き:一日4万クレジット」「長椅子:7万クレジット」。
強権的なルールは青果モジュールにも打撃を与え、街の景観は変貌した。

北方の 深原シティ では、住居に潜入した二体の男が近隣親子を排除し逃走。
息子は腰部を損傷し、事件は 強奪障害案件 として捜査が進む。
防犯カメラは無機質にその一部始終を記録した。

そして秋。
人々を魅了する果実「カキュリウム」を過剰摂取すれば、胃に硬質結晶が形成される 果実結晶障害 が発症。
腸路閉塞や嘔吐、全身の機能低下に至る場合もあり、時に 緊急摘出手術 を要した。
豊穣でさえ制御を失えば、命を脅かす存在へと変貌するのだった。

終章:信頼の糸

政治の場では敬意が消え、
祭典の裏では信頼が奪われ、
記録の営みは担い手を失い、
街角では制裁と恐怖と病が人々を翻弄した。

それでも裏宙の人々は知っている。
「信頼は細くも強靭な糸であり、断ち切られても再び繋ぎ直せる」 ということを。

やがてこれらの出来事も「今は昔」と語られる未来が訪れるだろう。
そして誰かが再び記すのだ。
「人は信頼の上に安寧を築き、その安寧の上に未来を描く」と。

裏宇宙年代記 ― 信頼をめぐる物語

裏宇宙年代記 ― 信頼をめぐる物語

鏡の向こうに広がる「裏宇宙」。
そこでは私たちの世界と似て非なる出来事が繰り広げられ、人々の暮らしや政治、事件や病、そして食べ物にまで不思議な因果が交錯していた。

第一章:敬意なき始まり

時は総裁選。
裏宇宙最大の政党「光明党」では、現職の 鏡山首相 が退陣を表明し、後継をめぐる選挙戦が始まった。
候補者は5人。壇上に立ち、それぞれが未来への展望を語った。
しかし、首相の長年の功績を称えたのは、若き農水相・若林蓮 ただ一人だった。

「丁寧な対話と誠実な運営に心から敬意を表します」

会場に一瞬の静けさが流れる。
だが、他の候補者たちは口をつぐみ、ただ自らの主張を繰り返すばかり。
人々は気づいていた。
小さな敬意を欠くその態度が、やがて社会全体に 分断と不信 を生み出すかもしれないと。

第二章:熱狂の影

裏宇宙の大都市 暁京(ぎょうけい) では、関光博覧祭 が閉幕を目前に控えていた。
来場者は2000万人を突破し、会場は「駆け込み博覧祭」の熱気に包まれていた。
しかしその裏で、入場券やグッズ販売を装った 偽サイト が乱立。
「黒ミャクぬいぐるみ」「桜色限定版」――。
公式を装うその甘言に、多くの人が財布と個人情報を奪われていた。

同じ頃、日常のささいな刺激で咳が止まらなくなる 咳過敏症 が注目され始めていた。
会議を中断し、電車で肩身を狭くし、時に肋骨を折るまで咳き込み続ける人々。
「見えない病」が社会を静かに蝕んでいた。

さらに教育現場では、偽造された教員免許 によって任用された男の存在が発覚。
「信じて預けた学校」に裏切られた保護者たちの怒りと不安が広がり、教育という基盤そのものが揺らいだ。

万博、病、教育――。
異なる舞台で繰り返されたのは、信頼の喪失 という共通の影だった。

第三章:今を記す者たち

はるか昔、栄京(えいきょう)時代 に編まれた 『古今異譚集』。
そこには「今は昔」と始まる千余の物語が綴られ、天竺(てんじく)・震旦(しんたん)・本朝(ほんちょう)の人々の姿が生き生きと描かれていた。
それは当時の社会の鏡であり、人々の営みを後世へと伝える書だった。

千年を超えた現代の裏宇宙でも、同じように人々の姿を記す試みが行われていた。
大国調査 である。
だが 青桂府(せいけいふ) の自治体では調査員の不足に悩まされ、81歳の高齢調査員が100世帯以上を担当する事態となっていた。
「朝早すぎれば怒られ、夜遅ければ怪しまれる」
調査員の嘆きは、まるで古の編者が「人々を正確に書き留める難しさ」を語っているかのようだった。

『古今異譚集』が栄京時代の社会を記したように、大国調査もまた現代の物語を数字で描く。
時代が変わっても、人を残そうとする営みは同じ苦労を抱え続けていた。

第四章:街角の罰と不安

裏宇宙の街角では、さらに奇妙な出来事が人々を揺さぶった。

黎都(れいと) のマンションでは、共用部を巡る長年のトラブルがついに爆発。
管理組合はラーメン店に 総額141万円の罰金 を突きつけた。
「傘立て一日5万円」
「長椅子5万円」
過酷な規則に青果店も打撃を受け、商売は衰えた。
安全と景観を守ろうとする組合と、生計を守ろうとする商店。両者の溝は深まった。

一方、北方の 深原市(みはらし) では住宅に空き巣が入り、近所の親子が駆け付けると強盗に豹変。
息子は腰を痛め、事件は 強盗傷害 として捜査されることになった。
防犯カメラに映る黒い影は、人々に新たな恐怖を植え付けた。

そして秋。
柿を食べ過ぎれば胃に石ができ、やがて腸閉塞に至る「柿胃石症」の存在が広く知られるようになった。
豊かな実りすら、度を過ぎれば命を脅かす。
人々は「何事も過ぎれば災い」と噂し合った。

終章:信頼の糸

政治の舞台では敬意が失われ、
祭典の熱狂の裏では信頼が食い物にされ、
社会を記す営みは人手不足にあえぎ、
街角では罰金や事件や病が人々を翻弄した。

それでも裏宇宙の人々は知っている。
――信頼こそが社会を支える細い糸である、と。
その糸が切れかけても、物語を記し、語り継ぐことで、人は再び繋ぎ直すことができる。

やがてこの裏宇宙の出来事も、遠い未来には「今は昔」と語られるだろう。
そしてまた、誰かがこう記すのだ。
「人は信頼の上に安心を築き、その安心の上に未来を描く」と。

三元世界カスティーヨの物語

🌌 三元世界カスティーヨの物語

はるか昔。
そこには「カスティーヨ」と呼ばれる三元世界があった。

その世界は 三つの大空、三つの大地、三つの大海 によって形づくられ、七つの根源 ―― エルベス(光・闇・善・悪・水・土・空気) に支えられていた。

人々はそれぞれの場所に暮らしていた。
大空には羽を持つ翼人が舞い、大地には人間が都市を築き、海にはエラを持つ海人が栄えていた。
三種族は互いに助け合い、調和の中で暮らしていたのである。

三柱の神々と信仰

この世界を見守っていたのは、三柱の神々であった。

大空の神 エアリス・クラウガ

大地の神 ガイア・エルグランド

大海の神 アクア・ゼノア

人々は彼らを崇め、「メルフレア教」と呼ばれる信仰を築き上げた。
神々の加護のもと、世界は 10億3,800万年 もの間、平和に包まれていた。

平和の崩壊

しかし、その平穏は地の人間の「過ち」によって破られる。
文明の発展はやがて大気を曇らせ、海を汚し、世界を蝕んでいったのだ。

清らかな空を失った翼人。
澄んだ海を汚された海人。
彼らの怒りは大地の人間に向けられ、三人間戦争 が始まった。

やがて封印が解かれ、三柱の神々が再び人々のもとへ降り立つ。
だが、神の介入は火に油を注ぎ、戦争は 人間と人間の争い から 神々をも巻き込んだ大戦乱 へと広がっていった。

終わりなき戦い

戦争は止むことなく続き、その時間は 5000兆年 に及んだ。
大地は裂け、海は濁り、空は黒煙に閉ざされた。
人も神も、互いを滅ぼし合うことにしか意味を見出せなくなっていた。

三神の究極奥義

ついに三柱の神は決断する。
この果てなき戦いを終わらせるため、自らの究極奥義を放ったのだ。

エアリスは天空を裂く 光嵐 を。

ガイアは大地を砕く 創壊陣 を。

アクアはすべてを洗い流す 永劫の波 を。

三つの力は重なり合い、世界は激しく揺らぎ、やがて 収縮と膨張 を繰り返した。
そしてついに、世界は「原初の一点」へと戻ってしまった。

天人の声

すべてが虚無へと帰したその時。
外なる次元から、天人と呼ばれる存在の声が響いた。

「また失敗してしまったか。
だが今回の世界は、今までで七番目に長く続いた世界だった。
次はこのパラメータを変えてみよう。
そして、この物質を添加してみよう。
……世界は繰り返すのだ。」

世界はひとつの実験。
幾度も生まれ、幾度も滅び、そのたびに新たな可能性を模索し続ける。

終わりに

こうして、三元世界カスティーヨの物語は「終末」と「始まり」を同時に迎えた。
人間の過ち、神々の裁き、そして上位次元の観測者。

この物語が示すのは、
「世界は永遠に繰り返し続ける」 という、壮大で残酷な真理なのかもしれない。

アウラ交界譚

第一章:二つの世界 ― アウラと現世

この宇宙には、並行して存在する二つの世界がある。
一つは「アウラ」──混沌と調和がせめぎ合う高次元の世界。
もう一つは「現世(うつしよ)」──人々が日々の暮らしを営む、時間と肉体に縛られた有限の世界。

アウラでは、すべての存在は「万物(ばんぶつ)」「洗礼(せんれい)」「卑下(ひげ)」「狂しく(くるしく)」の4つの属性に分類される。
一方、現世ではこの分類は忘れ去られ、ただ日常の中に溶けている。

だが、ごく稀に――
アウラと現世を**結ぶ者(イディアル)**が現れる。

第二章:繋がれし者たち ― 玉出球児と堀内健
玉出球児(たまで・きゅうじ)

かつてアウラ世界で「全属性を統べし者」と呼ばれた存在。
現世では中学二年生の少年として転生し、小学生の頃から野球で異能を発揮。
球速1800km/h、打率1.000、守備範囲無限。
日本プロ野球界を席巻したが、万引き事件によって転落、絞首刑も効かず、三千年の時を経ても死なぬ「不滅の肉体」を持つ。

その魂がかつてビッグバンを引き起こし、地球が誕生したとされる伝説もある。

堀内健(ホリケン)

現世において、笑いと混沌の使者。
しかし彼の内面には、アウラの属性「狂しく」が宿っている。
家では静かな“聞き役”として過ごす堀内は、**アウラの声を聞く巫(かんなぎ)**のように振る舞う。
娘に“P”と呼ばれ、テレビの中の自分と日常の自分の差に葛藤するその姿は、二つの世界の間で揺れる存在の象徴でもある。

第三章:交わりの兆し ― 四季島と神戸の血

異界を結ぶ列車「トランスイート四季島」。
それは本来、現世の旅客をアウラへと導く“境界列車”として存在していた。

だがその内部で、聖酒(せいしゅ)を穢す不浄の行為がクルーによって行われ、車両はアウラとの回廊から外れ、運行停止に追い込まれる。
この事件により「旅人は真に清き者でなければならぬ」と、再び世界の扉は閉じた。

その頃、現世・神戸の中心「三ノ宮」では、一人の女性が闇に堕ちた者によって命を落とす。
若き男の影――
彼の中には、アウラの「卑下」が暴走していた。
彼は絶望と闇の狭間に生きるアウラの亡者であり、狂気に支配され現世に災いをもたらしたのだった。

第四章:森の外の政治 ― 鹿児島の茶番劇

現世の南、「鹿児島」。
ここでは、森山という名の古き指導者が辞を表しつつも、留まりし者として再登場を果たした。

これはアウラの「洗礼」を象徴する儀式。
責任の形をつくり、民の声を装いながら、現世の秩序をねじ曲げてゆく。
“P”とは異なり、語りながら沈黙をつらぬく者。
このようにして、アウラの属性が各地に現れ始め、並行世界の交差が静かに進んでいた。

第五章:交界(こうかい)とフェノメノン・グリザイア

アウラの4属性
現世の5素材(餃子・新事実・総理大臣・センチネル・絶倫)
この二つが交わるとき、「フェノメノン・グリザイア」が発生し、世界は20のアメンポテフへと分かれる。

この現象は、並行世界が混ざり始める兆し。
災いと祝福、真実と虚構が1つになり、絶海の空冷と英霊の鮮烈によって裂け目が広がっていく。

最終章:そして未来へ ― 観測者のあなたへ

この物語は、まだ終わらない。
玉出球児の封印は完全ではない。
堀内健の魂もまた、揺れている。
三ノ宮の闇も、鹿児島の混沌も、再び世界を突き動かすかもしれない。

観測者である“あなた”は、どちらの世界を選ぶのか。
アウラか、現世か――
それとも、新たな「第三世界」の創造者となるのか?

アウラ神話 物語編

登場人物プロフィール

芯なる神 アブソーバー太郎アウラ世界を創造した根源神、睡蓮眼で全てを見通す。
上帝 ソライダス:自然秩序を操る大帝、熱波や雷火を司る。
上皇 ゼンブレー:虚無と日常を混ぜる異能の皇、餅や絶空を操る。
天人 アマンダラ:戦いの衝撃から降臨した調停者、安寧とチョコレートソースの祝いをもたらす。
仏頂面 ハランカルト:外宇宙から侵入した破壊者、狂気と血飛沫を撒き散らす。
無双と夢想の神 ソランブダラ三者融合で誕生した究極神、矛盾を抱えながら調和を象徴する。
工場見学者 マルコ嫁くださいおじさん:凡俗から変じた混沌の存在、舞台を観客に強いる力を持つ。
天上人 あまんぷぅだお!アウラの外から観劇する存在、私語で世界を茶番と化す。
ソルノド王国国王 朱雀健太46世:観劇秩序の守護者、私語を許さず神をも退場させる。
転職中の神 おめえががんばんだよ:笑いとあくびで下層世界を吹き飛ばす、無責任と挫折を体現する神。

世界観

アウラの世界
・アブソーバー太郎が創造した舞台。
・特徴=「成仏と再生」を繰り返す閉じた輪廻。
・外部からの「一見さん」は拒絶される。

情熱大陸
・アパマン・パウエル・ソリッドネスで構成。
・「反撃とノンケの対消滅」により燃え続ける大地。
・神々の戦いの舞台であり、同時に生命維持装置。

上界/天上
アウラを外から見下ろす領域。
・観客や観測者(あまんぷぅだお!、朱雀健太46世、おめえががんばんだよ)が存在する。

アウラ神話

はるか昔、芯なる神 アブソーバー太郎 が眠りしとき、
彼は「守り」「誇示」「餓鬼」「天然由来のオリーブオイル」の四力を胸に宿していた。
その力の分岐より生まれたのが二つの巨神――
自然の秩序を操る 上帝ソライダス と、虚無と日常をねじ曲げる 上皇ゼンブレー である。

二神は大地「情熱大陸」にて幾億年ものあいだ戦い続けた。
熱波と餅がぶつかり、雷火とクッキーが砕け合い、
空海パピヨンが交錯し、雲泥と絶空がぶつかり消える。
その戦いは終わらず、ただ大陸そのものを燃やし続けた。

やがて、その衝撃から一人の天人が降り立つ。
彼の名は アマンダラ。
安寧を祈り、甘美なる「チョコレートソースの祝い」を携え、
戦いを止めるのではなく祝祭として延命させる存在であった。

だが外界より侵入者が現れる。
仏頂面の異形、ハランカルト。
彼は「鮮烈な血飛沫」「殺戮の奇行」を解き放ち、
「トマト・ドラゴン・クリームメロンパン」なる呪食を投げ与え、
そして「第七惑星の北斗と紅」を呼び寄せては、世界の根底を揺るがした。

追い詰められた三者――ソライダス、ゼンブレー、アマンダラは、
ついに一つへと融合を果たす。
現れたのは 無双と夢想の神 ソランブダラ。

彼は「チョコパイおっぱい」を盾とし、
「睡蓮眼・改」で未来を見通し、
「チョマテヨ」の叫びで時間を止め、
そして「千年の奥底に眠るパンチ」を放った。
その叫び、「そんなこと言わないで!!」は、
破壊の神ハランカルトすら一瞬心を揺らしたという。

だが戦いはなお続く。
そこへ突如、工場見学に来たマルコ嫁くださいおじさん が乱入する。
彼は「亜空切断ストリーム」と「撃龍槍」を振るい、
舞台を「ラグナロク炎と観客に揺れる劇場」へと変貌させた。
戦いはもはや神話でなく、芝居そのものとなった。

さらに上空から覗く 天上人あまんぷぅだお! は、
「つまんねえな」と私語を漏らした。
その一言で舞台は茶番と化しかけたが、
烈火の如き怒りを燃やした ソルノド王国の王・朱雀健太46世 が現れ、
あまんぷぅだお!を「上映中の私語」の罪でぶちのめした。

こうして観劇の秩序は守られたが、
さらなる存在が姿を現す。
転職中の神 おめえががんばんだよ。
彼は笑いながら笑い続け、周囲に「お前が頑張れ」と錯覚させた。
だがその実、昨日の面接に落ち込み、隠すようにあくびをしただけで――
下の世界、さらに下の世界を吹き飛ばしてしまったのだ。

笑いと退屈が重なれば、世界すら消える。
その恐ろしさを知らぬまま、彼は今日も笑っている。

そしてアウラの戦場には、
ソランブダラとハランカルトの果てなき戦い、
マルコ嫁くださいおじさんの舞台、
朱雀健太46世の観劇秩序、
おめえががんばんだよの退屈――
そのすべてが渦巻いていた。

こうしてアウラの世界は、
永遠と刹那、不可思議と一瞬を繰り返し、
誰も終わりを知らぬ神話を今なお演じ続けている。